WordPressで作ったサイトの表示速度が遅い!
ブログやホームページを作るときに人気のWordPressですが、これまでのHTMLサイトに比べるとページの表示速度に不満を持つ方が多いようです。
WordPressで表示速度を改善するにはキャッシュ最適化プラグインを入れたり、画像を圧縮したりといくつかテクニックがありますが、これらの改善をイチから導入して検証するのはなかなか大変な作業です。
このような悩みを解決するため、ここ最近「KUSANAGI」と呼ばれるプロジェクトが新しく登場しました。
この記事では「KUSANAGI」の特徴と速度改善のメリットに加えて、利用できるレンタルサーバーの種類や導入する上で考慮すべきポイントについて解説します。
これからWordPressを使い始める方、また、すでにWordPressを使っているもののページの表示速度に悩みがある方は、個人・法人を問わずぜひ一度「KUSANAGI」を検討してみましょう。
KUSANAGIはWordPress専用の仮想マシン!
「KUSANAGI(クサナギ)」はWordPressをはじめとする、Webシステムを最適化するために開発された仮想マシンです。
仮想マシンとは、ハードウェアをソフトウェアとして再現するエミュレーターのことで、1台の物理サーバー上に仮想的に複数のサーバーを作り出して、稼働させることができます。
下記はKAGOYA JAPANで提供しているKUSANAGIサーバーの構成図です。1台の物理サーバーの上に何台ものKUSANAGIが載っていることがわかります。
引用:「KUSANAGI」の仕組みとは?WordPressを簡単スマートに高速化できる仮想マシン徹底解剖! - KAGOYA JAPAN
KUSANAGIの特徴はWordPressの高速化にある
KUSANAGIの最大の特徴は「WordPressの高速化」です。
ページキャッシュ未使用で実行時間3ミリ秒台、秒間1000リクエストを実現でき、WordPressの実行環境としては世界最高クラスの速さを誇ります。
下の動画はノンカスタマイズのWordPressとKUSANAGIを導入した環境で表示速度を比較検証していますが、KUSANAGI環境の方がページ読み込み速度が断然速いことが見て取れます。
ちなみに、WordPressに限らずDrupalやconcrete5といったほかのCMS(コンテンツ管理システム)でもKUSANAGIを使用することができます。こちらも通常の5~10倍に高速化されるようです。
KUSANAGIを使った柔軟なアレンジに対応している
高速化以外にも、WAFやIPS/IDS・脆弱性スキャンツールなどを実装しており、セキュリティ面も配慮されています。そのほか、WordPressの管理画面から自動アップデートの設定も可能です。
自動更新の有効・無効の切り替えや、スケジュール設定、テーマ・プラグインの自動更新設定など自分の使いたい環境にあわせて柔軟にアレンジできます。
下記はKAGOYA JAPANで提供しているKUSANAGI環境のWordPress管理画面です。
引用:【徹底比較】WordPress専用サーバーVS通常共用サーバー~どれだけ早くセットアップ完了できる?~ - KAGOYA JAPAN
レンタルサーバーでKUSANAGIを導入するメリットは2つ!
KUSANAGIを導入するメリットは大きく分けて「SEOによる検索順位の向上」と「効率的にPDCAサイクルを回すこと」の2つです。
SEOにより検索順位の向上に効果がある
検索順位を上げるSEOにおいてページ表示速度は大きな要因となっています。
表示が遅いとユーザーの離脱率は上がり、コンバージョン率も大きく下がるため、機会損失につながるわけです。
表示速度を向上させるKUSANAGIはSEO対策に効果的です。
効率的にPDCAサイクルを回す
サイトを運営する上でPDCAサイクルを効率的に回すことは欠かせません。
ページ表示速度を向上する以外にも、KUSANAGIには管理画面の高速化というメリットがあります。KUSANAGI環境なら、例えばECサイトで新商品やキャンペーンを打ち出したいという場合でも素早く作業することができ、またその結果を受け短いスパンでPDCAを回すことができます。
下の動画は新規投稿完了までの速度を通常の環境と比較したものです。KUSANAGI環境のほうが新規投稿作業が早く完了することがわかります。
このように効率的にビジネスを進める上でKUSANAGIは有利に働きます。
KUSANAGIを導入する上で考慮すべきポイント
KUSANAGIは専用サーバーのほかにVPS、クラウドサーバーなどの各社レンタルサーバーで提供されています。また、仮想化ソフトである、Docker-machine・VMware・Vagrant上でKUSANAGIを動作させることも可能です。
導入にかかる手間や既存サイトを移行する際のリスクについては事前に考慮しなければいけません。
KAGOYAのようにKUSANAGIを標準搭載したレンタルサーバーを除き、ほとんどの場合は導入にあたり事前に仮想マシンイメージを作成するといった初期設定が必要となります。
設定はブラウザからコマンド操作不要でおこなえる場合もあれば、コマンド入力で作成しなければいけないケースもあります。
また、既存のサーバーからKUSANAGI環境へ移行する際は事前にコンテンツおよびデータベースのバックアップをとらなければいけません。
その上で新サーバーに内容をコピーするという作業が発生します。バックアップに失敗すると既存の環境で運営することはできなくなるため、十分注意する必要があります。
KUSANAGIに対応したレンタルサーバーを紹介!
これからKUSANAGI環境でサーバーを運営したいという方のために、KUSANAGIを利用できるおすすめレンタルサーバーをいくつか紹介します。
KAGOYA WordPress専用サーバー
カゴヤ・ジャパン株式会社が運営する「KAGOYA」では、KUSANAGIを標準搭載するWordPress専用サーバーを提供しています。
はじめからWordPressおよびKUSANAGIが利用できるため、仮想イメージを作成するといった初期作業は必要ありません。
月額400円から利用できる、使いやすいレンタルサーバーです。
また「サーバー乗り換え安心おまかせパック」も提供されており、KUSANAGI環境への移転を考えている人にもおすすめです。
ConoHa VPS
ConoHa VPSは、GMOインターネット株式会社が提供するレンタルサーバーです。
KUSANAGI導入サポートツール「ConoHa KUSANAGI manager」が用意されており、コマンド操作不要で初期設定できます。
月額料金は810円からで、利用状況によって柔軟なプラン変更に対応しているほか、サービス品質保証SLAも導入されており、誰でも安心して運用できるサーバーといえます。
さくらのVPS
さくらインターネット株式会社が運営する「さくらのVPS」では、標準OSとしてKUSANAGIを選択することができます。
コマンド操作の必要はなく、ワンクリックでKUSANAGIをインストールできるのがメリットです。
月額料金は582円からとなっておりリーズナブルなのも魅力的です。
365日24時間のサーバー監視、また、RAID構成に対応しており、障害発生時でも迅速に対応してもらえます。
GMOクラウド ALTUS
GMOクラウド株式会社が提供する、「GMOクラウド ALTUS(アルタウス)」は、CPUやメモリなどシステム用件に合わせてリソースを自由に選択できる、IaaSに対応したクラウドサービスです。
料金体系はクラウドでよく見られるような従量課金のほか、あらかじめ決められたリソースの範囲内で利用できる、「リソースパック」も用意されています。
KUSANAGIを利用する際は、ALTUSのコンソール画面から追加してください。
KUSANAGIを使ってサイト運営を有利に進めましょう!
最後にKUSANAGIについての優位性をもう一度おさらいしましょう!
- ページ表示速度を向上させSEO対策に効果的
- 効率的にPDCAを回すことができる
- 幅広いプラットフォームで利用できる(サーバー・仮想ソフト)
以上となります。いずれのレンタルサーバーでも月額1,000円以下から利用できるためコスト面でも安心できます。