Python環境を構築するならVPSが最適!4つの比較ポイントで解説

2019年7月6日

kreatikar / Pixabay

近年人気が上昇している「Python」。解析ツールやWebサービスにPythonの導入を検討している人も多いのではないでしょうか?

月額数百円から利用することができるレンタルサーバーでも、Python環境を用意しているサービスが増えていますが、使い勝手や自由度の面を考えると一番おすすめなのは「VPS(仮想専用サーバー)」を利用することです。

この記事では、Python環境の構築にVPSが適している理由とともに、使い勝手やセキュリティ、運用コストを切り口に、編集部おすすめのVPSをご紹介します。

事前に情報を整理して、間違えのないサーバーを選びましょう!

最初に振り返っておきたいPythonの基礎知識

「Python(パイソン)」は1991年にオランダ人のグイド・ヴァンロッサムによって開発されたプログラミング言語で、イギリスのコメディ番組「空飛ぶモンティ・パイソン」が由来とされています。

Pythonの特徴はシンプルで読みやすいコードでプログラムを書くことができる点です。

通常プログラムの規模が大きくなるにつれ可読性が悪くなり、書き間違えなどのミスが起こりやすくなりますが、Pythonは文法がスッキリしているため、初心者でも比較的簡単に扱うことができます。

近年PythonはAI(人工知能)・ディープラーニングなどの開発に最適な言語として注目されています。

また、汎用性が高いプログラミング言語のため、Webアプリの開発やデータ解析、分析ツールの開発としても利用されており、YouTubeやInstagramはその代表的な例のひとつです。

一方、SwiftやKotlinのようにスマホアプリの開発ができないことはデメリットで、C#やUnityと比較しても開発環境が不十分なため、本格的なゲーム開発には不向きとされています。

Python環境の構築にVPSをおすすめする理由は3つ

共用サーバーをはじめとするいわゆる「レンタルサーバー」でもPython環境を構築することも可能ですが、以下の3つの理由から編集分では「VPS」の利用をおすすめしています。

他ユーザーの影響を受けにくい

自由度が高い

専用サーバーに対して、運用コストを削減できる

それぞれ、ひとつずつ詳しく確認してみましょう。

VPSは他のユーザーの影響を受けにくい

1台のサーバーを複数のユーザーで利用する点では、VPSと共有タイプのレンタルサーバーは同じです。

しかし、VPSでは利用するユーザーごとに仮想的なゲストOSが用意されており、契約ごとに決められたサーバーリソースを分割して動作します。

ゲストOS同士は干渉することがないため、他ユーザーの利用によって発生した障害の影響を受けにくいのがメリットです。

VPSは共有サーバーより自由度が高い

共用サーバーに対し、仮想的ながら専用のゲストOSをまるごと利用する事ができるため、使い勝手の面で自由度が高いこともVPSのメリットのひとつです。

一方、物理的なサーバーである「専用サーバー」と比べると、性能は劣ります。

OSの選択肢も専用サーバーの方が広く、Red Hat Linuxや商用のOSを含めて自由にサーバーを構成することができます。

VPSは専用サーバーと比べて運用コストに優れている

VPSに対して専用サーバーは性能面や使い勝手で勝りますが、一方で運用コストがかかる点はデメリットです。

例えば、SAKURA internet社が提供している「さくらのVPS」と同じく同社が提供している「さくらの専用サーバー」の料金を例に比較すると、専用サーバーの方が運用コストが高いことがわかります。

さくらのVPS さくらの専用サーバー
  • 初期費用:1,000円 ~
  • 月額料金:582円 ~
  • 初期費用:80,000円 ~
  • 月額料金:9,000円 ~

このような理由から、費用を抑え、自由度が高く、他ユーザーの影響を受けにくいVPSは、Python環境の構築におすすめというわけです。

Python環境に最適なVPSを選ぶための4つのポイント

VPSを提供している国内のホスティング事業者は数多くありますが、各社料金やサポート内容が異なるため、どれを選んでもよいというわけではありません。

Pythonに着目した、VPS選びのポイントは以下のとおりです。

運用コスト

VPSを利用する場合にかかる運用コストには「初期費用」と「月額料金」があります。

金額はホスティング事業者によって異なり、主にメモリ容量によって料金が変動します。また、VPSのなかには「ConoHa VPS」のようにプランに関係なく、初期費用が無料の場合もあるため、初期費用と月額料金を合計した金額で運用コストを算出しましょう。

サーバースペック

サーバーのスペックを事前に把握しておくことも大切です。基本的には、メモリ容量、CPU、ストレージ容量、サポートされているOSを確認しておきます。

VPSをお試しで使う場合や、簡単なツールの構築だけであればスペックの低いプランでも構いませんが、Pythonを使ったアプリを開発して運用していくような場合は、メモリ2GB以上を備えたそれなりのスペックのものを選びましょう。

セキュリティ対策

近年増加しているサイバー攻撃から自身のサーバーを守るために、ホスティング事業者で提供しているセキュリティ対策についても抑えておきましょう。

特に仕事で利用する場合は、Webサイトが改ざんされたり、情報漏洩につながる危険性があるため、セキュリティ対策のオプションが充実している事業者を選ぶことが大切です。

具体的には以下のセキュリティオプションがあると安心できます。

  • SSL
  • ファイアウォール
  • WAF
  • IDS・IPS
  • Web改ざん検知

ユーザーサポート

VPSはレンタルサーバーとは異なり、運用する上である程度サーバーに関する知識が求められますが、どんなトラブルでも自分で解決できるわけではないため、ユーザーサポートの充実度も検討すべきです。

電話サポートやメールサポートは必須で、受付時間や休日対応の有無もしっかりチェックしておきましょう。

Python環境に適したおすすめVPSを3つ紹介

これまでに挙げたポイントを踏まえた編集部おすすめのVPSを3つ紹介します。

さくらのVPS

さくらインターネット株式会社(SAKURA internet)で提供しているVPSが「さくらのVPS」です。

月々582円から利用できるため個人でも借りやすい金額なのが魅力的です。

カスタムOSは、CentOS・Ubuntu・Debian・FreeBSDなど広く対応しているため、大半の用途で困ることはありません。

また、24時間365日サーバーの有人監視をおこなっているため、障害が起きた場合でも素早く対応してくれます。

初期費用 1,000円 ~
月額料金 582円 ~
メモリ 512MB ~
SSD 20GB ~
サポート 電話・メール

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ConoHa VPS

GMOインターネット株式会社で提供する「Conoha VPS」は、低コストで利用できるVPSとして人気があります。

料金は月々630円からとなっており、初期費用はプランに関係なく無料なのが魅力的です。

直感的なコントロールパネルから、複雑な設定も簡単に操作できるため、初心者にもおすすめのVPSです。

初期費用 無料
月額料金 630円 ~
メモリ 512MB ~
SSD 20GB ~
サポート

電話・メール・チャット

公式サイトを確認する

KAGOYA CLOUD/2

カゴヤ・ジャパン株式会社の提供するVPSが「KAGOYA CLOUD/2」です。

月額600円からで初期費用無料となっており、こちらも気軽に利用しやすいVPSです。

CentOS・Fedora・Ubuntuなど豊富なOSテンプレ―トに加えスムーズにおこなえるスペックのスケールアップ、充実したサポート体制に対応しており、運用のしやすさが魅力的です。

なお、複数のサーバーでローカルネットワークが構築可能な「KVM」と、無停止でスペック増減がおこなえる「OpenVZ」の2つの基盤を利用することができます。

初期費用 無料
月額料金 600円 ~
メモリ 1GB ~
SSD 20GB ~
サポート 電話・メール

公式サイトを確認する

Python環境の構築ならVPSを選びましょう!

最後に今回お伝えした内容を振り返りたいと思います。

  • VPSは他ユーザーの影響を受けにくい
  • 専用サーバーに近い自由度がある
  • コストを抑えることができる

また、本記事で解説したポイントを抑えて、ぜひ快適にPythonが使えるVPSを選んでください。

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レンタルサーバー比較×検索@北河

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レンタルサーバー比較×検索の北河です。レンタルサーバーの選び方がわからない・・・。そんな方に向けて、現役IT技術者の観点からポイントを抑えた比較術をご紹介していきます!

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