同人活動に興味があり、自分の創作物(作品・商品)をブログやホームページを通じてPRしたいけどどんなサービスを利用したらいいかわからない・・・。そんな悩みをお持ちの方、結構いらっしゃるのではないでしょうか?
オリジナル、二次創作を問わず自分で作ったコンテンツを世界に対して発信する同人活動は、インターネットの普及とともに爆発的に広まり、今なお拡大し続けている大きな市場です。
この記事では、同人作品に関する情報をブログやホームページといったWeb媒体を使って発信したい、または、ファン特典や体験版の配布など単に情報を載せるだけでなく一歩先の領域に踏み出したいと思っている方を対象に同人活動に向いているレンタルサーバーとはどのようなものか?、具体的にどんなレンタルサーバーを選んだらよいか?について紹介していきたいと思います。
同人活動に向いたレンタルサーバーとは?
自分のブログやホームページをインターネット上に開設するには、レンタルサーバーと呼ばれるWebサービスを利用するのが一般的です。
コミックマーケットなどのカタログなどを見てわかるように、ひとえに同人活動と言っても趣が異なるジャンルがいくつもの存在し、創作物の種類も冊子、CD、立体物など様々です。
レンタルサーバーの利用規約で同人が許可されていることは最低限確認すべきですが、その他にも創作物の内容に応じて注意したいポイントがいくつかあります。
無料より有料サーバーのほうがコンテンツの制限が緩い
レンタルサーバーには個人が簡単なブログを作るのに使うような無料のものと、ブログの他に商用サイトやアダルトサイトなど金銭に関わるコンテンツも掲載出来る有料のものがあります。
無料のレンタルサーバーを使うと出費が避けられる点がメリットですが、
- 掲載できるコンテンツの内容・サイズに制約がある
- ページ内のどこかに自分と関係がない広告が表示されてしまう
- ショッピングカードなど金銭のやり取りが生じる機能が使えない
- 独自に取得したURLが使えない
など、同人作品を長期的にPRするには今ひとつ使い勝手がよくありません。
最近のレンタルサーバーには、ブログ界のスタンダードになりつつあるWordPressをひと月数百円で利用出来るサービスも登場しているため、出来るかぎり最初から有料のレンタルサーバーを使ったほうがあとあと手間がかからずに済みます
。
創作物は健全?18禁・BLが含まれているか?
創作物が全年齢対象の健全なものであれば、どのようなレンタルサーバーを借りても問題ありません。一方18禁・BLが含まれている場合、利用できるレンタルサーバーがかなり限られてきます。
というのも、日本国内で運営されている大半のレンタルサーバーは18禁・暴力コンテンツなどを掲載することを許可しておらず、規約に違反した場合、運営会社から警告を受けたり、サイトの公開が停止(凍結)されたり、最悪の場合契約を強制解除されるリスクがあるためです。
18禁・BLなどアダルトなコンテンツを載せるようであれば、利用規約で明確に許可されているレンタルサーバーを選びましょう。
なお、あまり同人では関係がないと思いますが、無修正のアダルトコンテンツを掲載する場合日本国内のレンタルサーバーは使えませんので、海外のレンタルサーバーを検討しましょう。
ファン特典やゲームの体験版などデータ配布をするか?
同人誌や同人CDのおまけ・ファン特典、同人ゲームの体験版、修正パッチなど、データを配布する場合は、レンタルサーバーのディスク容量とデータ転送量に注意してください。
レンタルサーバーは無料・有料を問わず何個もありますが、無料ブログサービスやひと月数百円程度の格安サーバーは利用できるディスク容量が小さいため、データを配布するのには向きません。
また、データを配布する場合、ブログやホームページ単体を運用する場合と比べて通信回線の負荷が大きくなるため、データ転送量に制限がないレンタルサーバーを利用するか、別途オンラインストレージの利用を検討したほうが良いでしょう。
ホームページ内で独自に商品を販売するか?
創作物をインターネット上で販売する手段として、同人専用のネットショップサービスを利用する方法や同人ショップに販売委託する方法がよく知られていますが、レンタルサーバーを利用すると、ホームページ上に決済システムを構築して直接創作物を販売することができるようになります。
作品紹介と販売機能を1つのホームページ内にまとめることで、商品を詳細にPRしつつ気に入ってもらったらそのまま購入してもらえるという、より良い流れで作品を販売することができます。
ショッピング機能はWordPressのプラグインを使って独自に構築するケースと、レンタルサーバー付属、または、外部のECサービス(エレクトロニックコマース=電子商取引)を利用するケースがあります。
ECサービスを使うとショッピング機能導入までのハードルと情報漏洩リスクを下げることができるため、ネットショップを一から構築したい!という人以外はECサービス付きのレンタルサーバーを利用すると良いでしょう。
おすすめのレンタルサーバー5選
これまでに挙げた観点で、同人活動に向いているレンタルサーバーを5つ選定しました。
利用料金や同人活動に対する各社の方針を比較できるようにまとめましたので、レンタルサーバーを検討するときの参考にしてください。
mixhost
mixhostはコストパフォーマンスに優れており、コンテンツに対する制約も少ないため同人サイトの運営に最適です。
国内のレンタルサーバーはほとんど、「同人は可、アダルトは不可」と利用規約でコンテンツの内容を制限していますが、mixhostは、
二次創作サイトにつきましては、弊社では特に制限はしておりません。
しかしながら、権利者様より何らかの動きがありました際には、迅速にご対応いただく必要がございます。
引用: 「漫画やゲームなどの二次創作(同人)サイトの運営は可能ですか?」より
日本国内において合法なアダルトサイトの運営を行う事ができます。
無修正など違法性の高いサイトは運用できません。
引用: 「アダルトサイトは許可されていますか?」より
と、両方のコンテンツを許可しているため、18禁同人誌はもちろんのことコスプレ等の実写作品や18禁アニメ、18禁ゲームなどのアダルトコンテンツであっても躊躇せず掲載する事ができます。
WordPressも利用でき、値段の割にディスク容量、データ転送量も大きいことから、mixhostを選んでおけばまず間違いありません。
ロリポップ!
初期費用 (+税) | 月額料金 (+税) | 無料お試し期間 | ディスク容量 |
1,500円 | 100円 ~ | 10日間 | 10GB ~ |
1日の転送量 | 同人 | アダルト | ECオプション |
40GB ~ | ○ | × | ○ (カラーミーショップ for ロリポップ) |
ロリポップ!は170万人以上が利用している定番のレンタルサーバーで、最小限のエコノミープランなら月額100円、WordPressやEC-Cubeが使えるライトプランでも月額250円と低コストで運用出来る点が魅力的です。
同人サイトに対する公式見解は、
可能です。ロリポップ!では創作活動を行うお客様を応援しています。
引用: 「同人サイトは設置できますか? 」より
となっており、同人サイトについて特に規制はされていません。
また、アダルトコンテンツについては以下の見解が出ており、実写以外に関しては比較的ゆるい規制となっています。
猥褻な画像・動画の公開・配信を目的としたコンテンツ及びそれに関連するサイト、リンク (同人、創作活動などのイラスト・アニメーションの場合、局部の描写(モザイクなどの処理をした場合も含む)がないものであれば公開可能)
引用: 「利用規約および禁止事項の緩和に伴う変更のお知らせ」より
プランによってはディスク容量が少ないため、基本的にはライトプラン以上にWordPressの組み合わせて運営するような使い方がおすすめです。
また、ECサービスとして同社のカラーミーショップをお得に利用できますので、通販サイトとしても活用できます。
エックスサーバー
エックスサーバーは機能・価格のバランスが非常に良く、同人サイトに限らず様々な用途で利用されている人気のレンタルサーバーです。
同人サイトに対する公式見解は、
なお、当サービスでは、風俗店やアダルトグッズを取り扱うコンテンツ、同人系コンテンツの運用自体は、禁止事項に該当をいたしません。
しかしながら、性行為、またはそれを連想させる画像・動画を掲載している場合は、禁止事項に該当するコンテンツであるとの判断をいたします。
引用: 「コンテンツに関して制限はありますか?」より
となっており、アダルトコンテンツの掲載は明確に禁止されています。
アクセス負荷が高い有名サイトでも耐えられるサーバー性能を備えているほか、ディスク容量、データ転送量もある程度備えているため、特典配布などにも活用できます。
さくらのレンタルサーバー
さくらのレンタルサーバーはプランが豊富で、運営するサイトの用途や規模、予算に応じて最適なサービスを選べます。
例えば、
- WordPressなどを使わず最小コストで運営するなら「ライト」プラン
- WordPress、EC-CUBEなどを使ってブログや通販サイトを運営するなら「スタンダード」や「プレミアム」プラン
といった具合です。
同人サイトに対する公式見解は、
可能です。
ただし、弊社約款に定める禁止事項に抵触しないことが前提状況となりますのでご注意願います。
禁止事項に該当するコンテンツの例
・著作権等、知的財産権の侵害に該当するコンテンツ
・わいせつ、児童ポルノまたは児童虐待に該当するコンテンツ
引用: 「同人サイト運営は可能ですか?」より
となっており、若干消極的です。
ネット上の口コミ等を見る限り、実写のアダルトコンテンツは禁止、イラスト等についてはモザイク等の修正が必要、文章については特に制限なし、がボーダーラインのようです。
FUTOKA
FUTOKAはアダルトコンテンツに対する制限がほとんど無いことから、アダルトサイト運営者の間で根強い人気があります。
同人サイトに対する公式見解は、
アクセス数の多いアダルトサイトや風俗店サイト、18禁サイト、同人サイトの運営、公開に最適なアダルト向けレンタルサーバーです。
引用: 「いわゆるアダルトサイトの公開は可能ですか?」より
となっており、国内法(無修正画像や動画の配布)に触れない限り、自由に同人作品を公開できます。
データ転送量が多い点はメリットですが、ディスク容量は少ないためデータの配布用途には向きません。
また、月額料金も1,980円からと他のレンタルサーバーに比べて割高ですので、コスプレなど実写を含むアダルトコンテンツに力を入れたサイト以外は、FUTOKAの特性を十分活かせないかもしれません。