現在、無料・有料を含めて数多くのレンタルサーバーサービスがありますが、日本国内のほとんどのレンタルサーバーでアダルトサイトを運営することは禁止されています。
これらのレンタルサーバーでアダルトな内容を掲載すると、運営会社から警告を受けたり、サイトの公開が停止(凍結)されたり、最悪の場合契約の強制解除にまで発展する危険性があります。
そのため、アダルトサイトを運営するには海外のレンタルサーバーを利用するか、数少ないながらもアダルトサイトの運営を公式に認めている国内のレンタルサーバーを利用しなければなりません。
ただし、海外のレンタルサーバーは、サーバーが物理的に離れた場所にあるためにサイトの反応が遅くなったり、外国企業が運営しているため、日本語に対応していなかったり、満足なサポートを受けることが出来ないといった問題があります。
本記事では、上記の様な現状を踏まえた上で海外・日本国内のアダルト対応レンタルサーバーについて、おすすめなサービスを紹介したいと思います。
また、アダルト対応とは言っても利用規約や法律上の観点からやってはいけないこともあります。アダルトサイトを運営する上で注意しなければいけないこともあわせて掲載しますので参考にして下さい。
海外・日本国内のサーバーで出来ること・出来ないこと
まず、アダルト対応のレンタルサーバーといっても海外・日本国内でそれぞれ出来ることが異なります。これはそれぞれの国で法律が異なるためで、サーバーの運用方法と合わせるとおおまかに3つのケースに分類することが出来ます。
1.海外に住んでアダルトサイトを運営する
サイトの管理者が無修正のコンテンツ(動画・写真)を公開しても違法にならない国に住んで、その国のレンタルサーバーでアダルトサイトを運営します。
サーバー、運営者共にその国の法律が適用されるため、無修正のコンテンツであっても問題ありません。
例えば、有名ドコロでいうと無修正動画のオンライン配信を行っているカリビアンコムや、アダルト動画投稿サイトのXVIDEOS.COMがこのケースにあたります。
2.日本国内に住んで海外のサーバーでアダルトサイトを運営する
1.のケースと同様に海外のレンタルサーバーを利用しますが、サイトの運営者は日本国内に住んでいるケースです。一般的にアダルトサイトの運営と聞くとこのケースを思い浮かべる方が多いかも知れません。
サーバーにあるコンテンツ(動画・写真)については、そのサーバーが設置されている国の法律が適用されます。しかし、サイトの管理者は国内に住んでいるため、日本の法律が適用されます。つまり、無修正のコンテンツを日本から海外にアップロードすると違法になります。
なお、アダルトサイトに対応した海外のレンタルサーバーの多くは、アメリカ西海岸のデータセンターに設置されているため、1.のケースも含めてアメリカ(または州)の法律が適用されます。
3.日本国内のレンタルサーバーを借りる
アダルトに対応した日本国内のレンタルサーバーを利用するケースです。
サーバー、管理者共に日本の法律が適用されるため、無修正のコンテンツをサーバーにアップロードすると違法となり、「わいせつ物頒布等の罪」に問われます。
「アダルト対応」とあっても、国内で正規販売されている雑誌やDVD程度の内容しか取り扱うことが出来ない点に注意が必要です。
なお、サーバーが国内に設置されているため、気軽かつ最も快適にサイトを運営することができます。
児童ポルノはどの国でも絶対NGです
サイト管理者の居住地、レンタルサーバーの所在地で出来ること、出来ないことが変わりますが、いずれの場合でも児童ポルノを扱うことは出来ません。
児童ポルノについては、日本国内より海外の方が規制が強く、罰則も重い場合が多いため海外にサーバーを借りたからといって手を出さないようにして下さい。
なお、児童ポルノの定義はその国(州)の法律により異なるため、知らずに児童ポルノを扱っていたということにならないよう注意が必要です。
例えば、カナダでは完全にフィクションで被害者のいない漫画であっても児童ポルノとして扱われます。
その他、暴力的な表現、特殊な性癖の取り扱い
暴力的な表現や差別を助長するような表現、特殊な性癖については、その国(州)の法律で取り扱える範囲が異なります。
例えば、アメリカのサーバーでは日本でよく見られるレ○プ・痴漢・多人数によるぶ○かけ物や、獣姦物といった他者の尊厳を傷つけるような特殊な性癖を含むコンテンツは禁止されています。
レンタルサーバーを借りる時、コンテンツをアップロードする時は、何が禁止されていて何が許容されているかをしっかり調べてから行動するようにして下さい。
海外のレンタルサーバー
海外レンタルサーバーの中から日本人でも借りやすく、かつ、信頼性・安定性が高いサービスを紹介します。
日本国内のレンタルサーバーに比べて価格が安いのが魅力ですが、その反面ディスク容量やデータ転送量が少ないことがあるため、どの程度の規模のサイトを作るか事前によく検討しておくと良いでしょう。
フレンドサーバー
フレンドサーバーはアメリカ(西海岸)のデータセンターで運用されている日本向けのレンタルサーバーです。
月額3ドル(約300円)からとコストパフォーマンスが良く、月額4.80ドルのベーシックプランでは、マルチドメイン、SQLデータベースも無制限になります。
また、初期費用が無料な点も嬉しいところです。
ATrentalserver
初期費用 (+税) | 月額料金 (+税) | 種類 | 無料お試し期間 |
$40.00 ~ (Bプラン以上は無料) | $10.00 ~ | 共用サーバー | なし |
ディスク容量 | 1日の転送量 | マルチサイト | データベース |
20GB ~ | 1GB ~ | 1個 ~ | 1個 ~ ※Bプラン以上 |
ATレンタルサーバーは運用開始から14年を超える老舗のアダルト対応レンタルサーバーです。
共用サーバープランは月10ドル(約880円)から利用できますが、一番グレードが低いCプランはマルチドメインとMySQLが有料になるため、まともに使えるのは月20ドル(1,800円)のBプラン以上になります。
また、料金の割にデータ転送量が少ないのは痛いところです。
FC2レンタルサーバー
FC2は、アメリカのロサンゼルスにデータセンターを構えているレンタルサーバーです。
通常プランとアダルトプランがあり、当然ながらアダルトサイトを運営するにはアダルトプランを契約する必要があります。
ディスク容量の割に利用料金が割り高な点は今ひとつですが、知名度が高いためサービスに対する安心感があります。
日本国内のレンタルサーバー
日本国内でサービスを展開しているレンタルサーバーの中から特に評価が高いものを紹介します。FUTOKAとKAGOYAが有名ですが、アダルトコンテンツの扱いについてはどちらを選んでも出来ることに差はありません。
国内のレンタルサーバーは海外と比べて利用料金が高くなる傾向にあります。利用料金と機能のバランスをよく見て、運営するサイトの規模や内容に応じたサービスを選択すると良いでしょう。
FUTOKA
初期費用 (+税) | 月額料金 (+税) | 種類 | 無料お試し期間 |
2,000円 | 1,980円 ~ | 共用サーバー | 14日間 |
ディスク容量 | 1日の転送量 | マルチサイト | データベース |
10GB ~ | 無制限 | 10個 ~ | 無制限 (1日20GBが目安) |
FUTOKAは2013年5月にサービスインした比較的新しいレンタルサーバーです。
大規模なサイトの構築に必要不可欠な各種機能を標準でサポートしていること、アダルトコンテンツに対する制限が緩めなことから、アダルトサイト運営者の間で根強い人気があります。
データ転送量が大きく、安定性・表示速度も定評があるため、特にこだわりが無ければFUTOKAを選んでおくと無難です。
KAGOYA
KAGOYAは公式にアダルト対応を謳っているわけではなく、「アダルトを禁止していない」というスタンスです。
公式サイトの定義では「わいせつ性の判断基準につきましては、一般的な書店に流通している書籍や、大手レンタルビデオショップなどで流通している作品をひとつの目安とお考えください。」となっています。
アフィリエイトも不可ですので、何でも出来る訳ではないという点に注意が必要です。
GMOクラウド iCLUSTA+
初期費用 (+税) | 月額料金 (+税) | 種類 | 無料お試し期間 |
5,000円 | 934円 ~ | 共用サーバー | 30日間 ※返金保証制度 |
ディスク容量 | 1日の転送量 | マルチサイト | データベース |
200GB ~ | 無制限 | 60個 ~ | 100個 ~ |
GMOクラウドは法人(ビジネス)向けのレンタルサーバーです。
法人向けですが個人でも契約可能です。利用約款の中で「法令又は公序良俗に反する内容は禁止」とされていますので、ビジネスを目的とした例えば風俗関連とか、アダルトグッズの販売程度が出来る範囲と思っておくとよいでしょう。
まとめ
アダルトサイトを初めて運営するのであれば、初期費用が0円で月額料金も安いフレンドサーバーがおすすめです。
また、ある程度サイトの規模と内容が決まっていて、なるべく快適にサイトを運営したいのであれば、日本国内でサービスを展開しているFUTOKAを利用すると良いでしょう。